2014年07月04日

柴犬(老犬)景正くん、トラマドールの副作用に苦しむ。2

140704_094839←コンセントにさしていた
フェリゥエイをアロマポットで
焚くことにしました。
(フェリゥエイをセットする時に
芯棒を折ってしまったのですが、
なんとかなるかと思い、
コンセントにさしてみました。でも、液体は減らず・・。
なんとかならなかったのです。)

深夜にdaiがトラマドールと漢方薬の冠元顆粒を
混ぜて与えたのですが・・・・。
ん~、どうも効果が薄かったのです。
雨も降っていたせいもあるとdaiはいいますが、
外でウロウロしていた時に何度も助けを呼び
daiは寝不足で朝6時頃に飼育係のtomoと交代しました。

漢方薬の効果も、トラマドールの効果も
両方とも中途半端というか、効果がみられない感じでした。

daiと交代してから景正くんを観察し、
daiが会社に行ってからはトラマドールと漢方薬について
調べていたのですが、、、、



トラマドールは新薬すぎて漢方薬と
併用した場合のデータがありませんでした。

調べていくうちにトラマドールの問題もみえてきましたが、
景正くんは犬なので人間の副作用が当てはまるのか・・・
疑問がありました。犬の使用例をさがしてもあまりなく
とりあえず、処方されたトラマドールが何mgなのか
知りたくて調べました。
そしたら、日本ではヒトには使用許可がおりていない
お薬だとわかりました。

景正くんに処方されたトラマドール
Amneal という製薬会社のもので、50mgとわかりました。
F先生が、1/2錠からといったのは、おそらく景正くんに
効果がでる最低量だと思います。
その最低量を飲ませるかどうか、悩みに悩み副作用なども
調べてみたのですが、国内での犬への使用例が少なく
海外での使用例が多いことはわかりましたが、
飼育係は英語が読めないに等しいので海外のことは
daiにまかせF先生が安全だろうと考えた使用量の
1/2錠を景正くんに飲ませてみることにしました。

お昼頃にご飯をあげた後に甘い物に入れて1/2錠入りのカプセルを
飲ませました。深夜に飲んだ漢方薬の効果はほとんど残っていない
時間なので純粋にトラマドールの薬効だけをみることができます。
1/3錠の時は少しふらついただけだったので、様子をみていました。
飲ませてから30分が経過した頃に立ち上がりが良くなり薬が
効いてきたのがわかりました。
そして飲んでから1時間が過ぎた頃から、立ち上がっても転び、
立ち上がっても後ろを向こうとばかりしていて、
フラフラがひどく安定しないせいか転がる回数が増えました。
おかしいと思い始めた頃、景正くんは起こすのを助けてあげても
安定せず、ハァハァいっているので、ウンチが出にくいのかと思い
摘便をしました。結構多めの便がとれたのですが、
便が出ても落ち着かず、吠えるようになりました。
吠えながら、後ずさりして転んだり、転がったりしていました。
コンクリートの庭では危ないのでリビングのお布団に寝かせると
更に吠えがひどくなり、痛みで吠えている感じでした。
痛い・・・と思ってみていましたが、どうやら苦しいというか辛くて
吠えていました。横になると吠えがひどくなり、起こしても起きていられず、
身体をどこに預ければ良いのかわからないといった感じでした。

これはダメだと思い、daiに電話をし簡単に状況を説明しました。
そして、病院にも電話をしました。
病院に電話をすると受付の方が出ました。
先生は忙しく電話に出られないとのことなので、
受診する旨を伝え、ホリゾン座薬を使っても大丈夫かだけ
きいてもらいました。daiが戻り、吠えている景正くんを
daiに預け出かける準備をしていても病院からの
電話はなかったので、ホリゾン座薬は使わず、
車で病院に向かいました。

景正くんは、車の中でも吠えていました。
景正くんをしっかり抱いていたら、
ただ吠えているだけではなく、意識が残っている
軽い痙攣が続いている状態だとわかりました。
車に乗り10分ぐらいたった頃、少し吠えが収まり
景正くんは「ぶふぅ~」という声を出しました。
口元をみたら、舌が口の右側に垂れ下がり、
紫色になっていました。チアノーゼです。
そして、次の瞬間、首がカクっと動いたと思ったら、
呼吸が止まりました。名前を呼びお腹を触り、
揺さぶり・・・そしたら、大きなため息をつき
呼吸しました。約10~20秒呼吸が止まっていた感じです。

病院につき、ぐったりした景正くんを受付の方に
渡しました。酸素を吸わせるので連れていくと・・・。
景正くんの顔をみたら、涙目になっていました。

預けてから数分後に2階の方から景正くんが
怒って吠える声がしました。
怒って吠えるくらい戻って良かったとdaiと話していたら、
呼ばれ2階に案内されました。景正くんはおそらく
手術室だろうと思われる部屋でF先生に支えられ
台の上で吠えていました。相変わらず小刻みな震えと
少し前肢の硬直があります。
F先生に飲ませた薬の量と指示より少し少なめから
始めたことを話しました。F先生は、海外での症例が
多いことと、1/2錠は景正くんに効果が出る最低量と
いいました。tomoは和犬の場合、洋犬とは違うので
合わなかったのかもしれないとF先生にいうと、
先生は景正くんの症状と和犬という条件で考えると
合わなかったのかもしれない・・・といいました。
トラマドールは日本で使用を開始したのが
だいたい2003年です。内服用のトラマドールは
アセトアミノフェン入りのカプセルしか国内には
ありません。更に、トラマドールはヒトの場合、
癌の疼痛緩和だけにしか使えないようになっています。
こういったことを踏まえてもヒトの場合は、最終手段的な
使い方といえると思います。
こういったことをF先生に話すと先生は、動物とヒトでは
体内での反応が違い、ヒトの場合は脳内物質への影響があるが、
動物にそれが当てはまるかは別だといいました。
なので、てんかん患者への使用は注意が必要といった
内容も動物には当てはまらないとのことでした。

ただ、景正くんには痙攣を助長されることになるので
F先生との話し合いで使用を中止することになりました。
1/3量であれば、痙攣はおきなかったのですが、
連続使用、そして長期服用によりどういった影響があるのか、
慣れが生じ量を増やさなければならない時はどうするのか・・・、
など今後のこともあり、1/3量という微妙に効いている程度の
薬にハイリスクを考えると使えません。

景正くんの持つ痛みに対して効果のある薬は・・・と
考えると脳血管障害などのこともあるので、
漢方薬の痛み止めを使用することにしました。
漢方薬はダイレクトに痛みに効果があるわけではありませんが、
リスクは少なく、緩やかに効果が現れます。
MRIやCTを撮らずに脳血管障害があると思い
薬を使うことを考えるなら、リスクの少ない漢方薬が安全です。

F先生にはトラマドールの薬を抜くために
点滴をお願いしました。人間の場合も点滴で薬の効果を薄めます。
飲んですぐなら、胃洗浄なども行うのですが、犬の場合は
麻酔をしないと無理だそうで、飲んでから2時間以上経過している
場合は、胃洗浄は意味がありません。
皮下点滴をしてもらい帰ることにしました。

帰る頃には少し落ち着いていたので、
このまま漢方薬局へ行くことにしました。
tomoは初めて漢方薬局へ行きます。
犬が一緒でも大丈夫なのかと思ったら、
daiが犬を連れてくる人がいると聞いていたので
景正くんを連れていっても大丈夫だといいました。

景正くんに飲ませている漢方薬を購入している
 和漢薬 馬場香嶺堂薬局 】さんへ景正くんを
連れて行きました。HPのお店の外観と違い
実際は、庶民的な感じのお店です。
daiが薬剤師さんに挨拶をし、「この犬なんです」といい、
冠元顆粒と併用して飲ませても問題のない痛み止めを・・と
相談しました。daiに抱かれている景正くんは
店内をキョロキョロしています。吠えもせず・・・・。
薬剤師さんが「この犬に飲ませているんだね~」と
いいながら、「もっと弱っているかと思っていたよ」と
いいました。いろいろ候補があがったのですが、
とりあえず、一般的な【 痛散湯 】と【  】に
しました。ここの痛散湯には動物胆は入っていません。
帰る時、景正くんは薬剤師さんに頭を撫でられながら
「頑張れ」と応援されました。

冠元顆粒を景正くんに飲ませてから
気づいたのですが、和犬は昔から漢方薬を
飲んできたようです。日本人と和犬・・・
たぶん西洋薬より漢方薬の方が
身体にあっているのだと思います。


点滴をしたので、トラマドールは数時間後には
排泄されると思いますが、薬効は少し残ると思うので
景正くんの様子をみてから痛み止めの漢方薬を
始めることにしました。

1時間半近い痙攣だったので、脳への負担はあると思います。
麻痺や振戦がひどくならないことを祈っていますが・・・。
他の症状も心配です。

やっぱり新薬はもっと慎重になるべきだったと後悔しました。


そして、麻薬扱いのこのトラマドールが切れた時、
きっと痛みを含む症状のリバウンドが辛いと思います。
tomoはソセゴン注射を5回使ったことがあるので、
医療用合成麻薬の効果と副作用やリバウンドは
体験しています。

ソセゴン(ペンタゾシン)は麻薬拮抗性鎮痛薬で、
非麻薬性オピオイド鎮痛薬です。半減期は約2~3時間。
トラマドールは部分作用薬で、オピオイド鎮痛薬です。
半減期は約6時間です。
便秘や嘔気、嘔吐の副作用が少ないのは
トラマドールですが、けいれん発作を起こすことがあります。
tomoがソセゴンを注射された時、ソセゴンの副作用である
嘔気、めまい、動悸、口渇、ふらつきがありました。
でも、半減期が2~3時間と短いため副作用も
2時間ぐらいで軽くなりました。痛み止めとしての作用も
即効性(2~3分)があるので、痛みから解放されるのも早いです。
一番ひどい副作用はめまいなのですが、
めまいと単純に表現したくないほどの
めまいで、グルグル回っていました。回っていたので
ふらついて歩くのも大変でした。

景正くんにトラマドールを飲ませた時、
様子をみていろいろ疑問に思ったため
自分でも飲んでみようかと思ったのですが、
副作用が出て飼育係としての仕事ができなくなると
みんさん(動物達)に迷惑がかかるので飲むのをやめました。

tomoは痙攣を起こしたことがないので、
たぶん痙攣は起きないと思いますが、
他の副作用が起きないともいえません。
飲んでしまって数時間で副作用が収まるなら良いのですが、
半減期が6時間と長いので飲むのをやめました。

医師はお薬の副作用についてはあまり説明をしません。
それは、副作用を意識してしまうからです。
日本人は性善説で成り立つ民族なので、
何事においてもメリットかばりを全面に出します。
しかし、物事には善し悪しがあるわけで、
お薬には必ず副作用はつきものです。
漢方薬にも副作用がありますが、それも作用として
考えられているので、副作用がないと言うのかもしれません。

今回の景正くんの場合は、脳血管障害と痙攣がある和犬に
トラマドールを飲ませて良かったのか・・・ということです。
人間の場合は、痙攣発作を引き起こす可能性があるため
てんかんや痙攣をおこしたことのあるヒトの場合は
注意が必要となっています。しかし、犬の場合は・・・・。
海外の症例を調べなければわからないと思いますが、
国内では調べても使用例が少なすぎてみつかりませんでした。
F先生は、ヒトとは違うから・・・といいましたが、
今後使用例が増えれば犬への副作用の報告も増えると思います。
特に和犬に使用した場合の副作用も明らかになると思いますが、、
和犬は癌になりにくく、認知症なのか、腰が痛いのか見分けが
つきにくいと思います。

新薬の怖さは症例が少ないことです。
古いお薬は飲み合わせや疾患との関係性など
症例が数多くあります。その分、副作用についての
情報も多いです。

和犬=日本人と考えると、国が癌患者にしか使用を
許可していないことを考えると注意して使用しなければ
いけないお薬なのだと思います。

景正くんに飲ませてしまったことを後悔しました。
誰が悪いのか・・・それは飲ませると判断した飼い主です。
もっともっと慎重に、もっと勉強しなければ・・・と強く反省しました。

後悔しても良くはならないので、景正くんの症状が
悪化しないことを祈るばかりです。

「 景正、ごめんなさい。 」


*画像のフェリゥエイは、吠えていた時に
少しでも落ち着くよう焚いていたのですが、
猫用なので効果はありませんでした。
寝る時に焚くと眠りに入りやすいように感じますが・・・。
kage_masa at 23:20│Comments(0)TrackBack(0)お薬 | 病院

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